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転職を繰り返す中で発達障害が判明し受給に至ったケース

傷病名 自閉スペクトラム症、注意欠如多動性障害
年代 40代
決定年金 障害厚生年金3級
請求方法 障害認定日請求(遡及請求)

概要

生きづらさから転職を繰り返し、現在無職でいらっしゃる方からご相談がありました。

幼少期から音や光、匂いへの極端な「感覚過敏」があり、対人関係の構築や集団行動に強い困難を感じておられました。学生時代に孤立を経験し、就職後も業務の習得につまづいたり、周囲とのコミュニケーションで摩擦が生じたりすることが多く、数ヶ月~数年単位での転職を余儀なくされていました。

在職時、感覚過敏による体調不良や度重なる業務上のミスから産業医面談となり、そこで初めて「発達障害」の可能性を指摘されました。医療機関を受診した結果「自閉スペクトラム症・ADHD」と診断されましたが、その後も顧客対応の強いストレスから感情が不安定になることが増え、休職・退職を余儀なくされました。退職後は精神的な疲労から強い抑うつ状態となり、自傷行為をしてしまうなど、療養に専念せざるを得ない非常に不安定な状態であったため、このたび受給をご希望されました。

対応

発達障害は生まれつきの疾患ですが、障害年金の手続きにおいては「初めてその症状で医療機関を受診した日(初診日)」に加入していた年金制度が適用されます。

今回のケースでは、長年の生きづらさを抱えながらも、在職中(厚生年金加入中)に初めて受診した日が初診日となるため、「障害厚生年金」での請求が可能でした。申立書の作成にあたっては、幼少期からの極端な感覚過敏や対人トラブルのエピソードを時系列で整理しました。さらに、それらの特性が職場でどのような致命的な支障(パニックや頻回な退職)をもたらし、結果的に現在の就労不能状態に至ったのかを明確に立証し、障害認定日時点に遡っての請求(遡及請求)を行いました。

結果

認定日に遡って決定(遡及認定)され、障害厚生年金3級と決定されました。

所見

発達障害を抱える方の中には、ご自身の特性に気づかないまま「なぜ自分だけ上手くいかないのか」とご自身を責め続け、職場でうつ病などの限界を迎えて二次障害を併発してしまうケースが非常に多く見られます。

本件は、まさに社会に出てからの度重なる挫折と疲労の蓄積が、限界を超えてしまった事例です。しかし、在職中の産業医面談をきっかけとした受診歴を「初診日」として特定できたことが、その後の療養生活を支える大きな勝因となりました。「人間関係が上手くいかず退職を繰り返している」「感覚過敏で日常生活が送れない」とお悩みの方は、一人で抱え込まず、まずは一度専門家へご相談ください。適切な形でご自身の特性を年金機構へ伝えることで、道が拓けるはずです。

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